お菓子作り好きなら、一度は聞いたことがある「chiyoda(千代田金属工業)」の型。
型離れが良く、熱伝導率も良いので、プロも愛用しているあの型です。
ここ最近、この型が、あまりにも高騰しているのをご存知でしょうか?
ちょっとこの状況は異常ではないかなと思ったので記事を書くことにしました。
あくまでも、個人的な意見ですが、よかったら参考にしてください。
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chiyoda(千代田金属工業)の型は確かに良いけどシリコンには寿命があるんだよ
chiyoda(千代田金属工業)の型と言えば、シリコン塗装を施してあるため、焼きあがったお菓子が面白いほどつるんと型から離れることで有名ですよね。
もちろんそれだけではなく、熱伝導率が良いため、外はこんがり、中はふっくらと焼きあがるのも特徴の一つです。
こちらは、ふく子所有のマロンケーキ型。
もともとはプロ向けの道具でしたが、一般の顧客向けに、フランス天板600×400mmの4分の1サイズの300×200mmも販売されるようになりました。
これがお菓子作り好きの間でじわじわと広まっていきます。
製菓材料の大手である、CUOCA(クオカ)が、CUOCA×chiyodaの製品を販売したのも大きな要因の一つかもしれません。
ふく子がchiyodaの型を購入したのは、もう10年以上も前のこと。
最初に購入したのは、シェル型とコキーユ型でした。
どちらもお値段は3,000円程度だったと記憶しています。
お菓子の型にしちゃ高いな~と思ったものの、フォルムの素晴らしさが気に入っての購入でした。
商品が到着してから、すぐにマドレーヌを焼いてみたのですが、これが嘘みたいに綺麗に焼けて仰天!
今までのマドレーヌと同じレシピで焼いたはずなのに、焼き上がりがつやっつやで、心なしか味も良い気がしました。
それ以来、ことあるごとにこつこつと型を買い集め、食パン型まで購入。
アルタイト製の食パン型と違い、シリコン加工の方は型離れが抜群によくてストレスフリー。
アルタイトの型は、しばらく使わずにいたら油臭くなってその臭いが取れないのですが、シリコン加工のchiyodaの型はそんなことありませんでした。
とにかく、型離れの良さに驚いて買い集めたふく子。
恐らく、chiyodaをお持ちの方のほとんどがそうだと思います。
ところがです。
3回目にマドレーヌを焼いた際、いつもと同じレシピで焼いたのにも関わらず、つるんと型から剥がれずに型に生地が残ってしまいました。
型に塗る油が足りなかった???
と思って、油をたっぷり塗ってから再度焼いてみましたが、やはり結果は同じ。
今までのようなつるんとした焼き上がりではなく、表面がガザガザした焼き上がりになったんです。
不思議に思って、千代田金属工業に問い合わせました。
すると、専務さんじきじきにお返事を下さいました。
以下、その内容を簡略化してまとめています。
シリコンコーティングははがれやすい
シリコンコーティングは、ブリキに色々処理をしたのちシリコン液をスプレー。
窯で焼き付けてガラス状にしたもの。
物をはじく性質があるけども、ブリキとコーティングの圧着はそれほど良いものではない。
そのため、はがれやすい。
千代田金属工業としては正直戸惑っている
元々、業務用を製作していて、業務用の機械油の洗浄工程およびサビ防止のためにシリコンを施している。
そのため、「するりとぬけるシリコンコーティング」とは言えない。
ネット上の「するりと抜ける」という評判にはいささか困っている。
使用上の注意点
シリコンには目に見えないピンホールがある。
水洗いをするとピンホールから水分が入り込む。
するとその部分が参加してシリコン膜がはがれる。
お湯は特に顕著。
以上を踏まえると、使用後は布で拭く方が長持ちする。
また、使用前は型に油を塗ること。
そうすることで、シリコン表面のピンホールに油が食いついて被膜ができる。
型離れが悪くなってきたら、特に油をしっかり使って欲しい。
型に接している部分がしっかり焼けていない場合、水気もどりで型にこびりついてしまうことがある。
その場合は、下火を調整すると良い。
このように、親切丁寧な回答をいただいて恐縮しました(;’∀’)
最近はこんなに丁寧な回答をもらえないのだけど、やはり会社が大きくなったからなのかなぁ・・・。残念。
で、ここで注目していただきたいのは、この部分。
「ネット上の「するりと抜ける」という評判にはいささか困っている。」。
どうやら、思ってもないことで、一般の顧客の間で話題になってしまったようですね。
更には、ふく子も含めて、多くの人がその効果が持続すると思い込んでしまっていました。
使用方法の注意点に記載があるように、洗うことでシリコン膜は剥がれていきます。
布で拭いた方が長持ちはするけど、その効果は永久には続きません。
だからこそ、生地を入れる前にしっかりと油を塗ってやらないといけない。
ですが、ネット上では「油を塗らなくても、つるんと型からはずれる!!」という評判が独り歩きしてしまったようです。
これからchiyodaの型を購入しようと思っている方は、ぜひこの点に注意して取り扱ってください。
型離れが悪くなっても、油を塗って使えば型としては十分使えます。
ただし、新品の頃のように綺麗につるんとした状態の焼き上がりにはなりにくいです。
マロンケーキ型。
油をたっぷり塗りましたが、このように生地の一部が型に残ってしまいます。
レシピによっては、これ以上に生地が残ってしまい、ハゲハゲになるのです。
また、このように焼きむらもできます。
chiyodaの型さえ使えば、プロ級の焼き上がりになるというのは間違いです_(._.)_
CUOCAコラボもただのchiyodaも同じでっせ
ネットやメルカリ、オークションなどを見ていると、わざわざ”CUOCA×chiyodaです”と記載されているのを見かけます。
そして、そのような商品はただのchiyodaの製品よりも高額で取引されています。
中には、chiyodaの製品をCUOCA×chiyodaの偽物と思っている方もいらっしゃるようで
ちーがーうだろー(;´Д`A
って言いたくなります。
chiyodaが本家本元。
確かに、CUOCA×chiyodaにしかない型もあります。
クマちゃんとかね。
でも、基本的にchiyodaもCUOCA×chiyodaも同じもの。
シェル型とかコキーユ型とか、同じですよ。
CUOCAはブランド化することで、値段をより高く設定してあります。
だから、同じ商品ならchiyodaのものを買った方がお得です。
メルカリではびっくりするくらい高値で販売されてます。
一つの型が1万円以上の高値で販売されてます。
そしてそれを購入する人がいる・・・驚きです。
一つ言わせていただくと、買う人がいるから売る人がいます。
需要と供給です。
現在、千代田金属工業の製品は生産が追い付いていないそうです
つい最近、メーカーに問い合わせたら、そのような回答でした。
そして、それにつけ込んで、安くで購入した型を、法外な価格で転売している輩がいることも、メーカーは把握していました。
メーカーとしては、できるだけたくさんの人に適正な価格で購入して欲しい。
でも、買う人がいる以上、転売行為がなくならない。
ドツボにはまってるようです。
噂によると、あまりにも高値で売れるため、中国などの海外勢が買い占めをしているとか。
あるいは粗悪な偽物を販売しているそうな。
噂なので、どこまで本当かはわからないけど、あり得ない話でもない。
なので、chiyodaの型を買おうと思ってる方。
転売品を高値で買うのはやめた方がいいです。
転売商品を買う人がいなくなれば、価格はおのずと下がります。
それまで、ちょっとばっかし我慢してみませんか?
chiyodaの型は、確かに魅力的です。
お菓子作りの腕が上がったように錯覚させてくれます。
でも、いずれ型離れも悪くなってきます。
高騰してしまった型を追いかけるよりも、自分の腕を磨いた方がいい。
道具の質も、出来上がりに与える影響は大きいけど、そもそもそれを使いこなせるだけの技術がないと、美味しいお菓子は焼けません。
ふく子は、そう自分に言い聞かせて、欲しい型があるけど我慢してます(´;ω;`)
いつかまた、chiyodaの型が適正な価格で購入できる日が来ますように。
皆さんもぜひご協力を!
※chiyodaの型は、種類の豊富さも魅力の一つです。
見ているだけでも楽しめますもんね( *´艸`)
千代田金属の型を入手できるお店はどこにある?
最近は入手するのが困難になっている千代田金属の型。
この記事をご覧になってる皆さんも、もしかしたら購入できるお店をお探しかもしれない。
そこで、ふく子が入手できそうな店舗をピックアップしました。
富澤商店
正規のルートでchiyodaの型を入手するには、【TOMIZ(富澤商店)】
を利用するのも一つの手です。
でも、実店舗でもオンラインショップでも、売り切れることが多いんですよね。
曜日限定で販売をするので、まずは会員登録をして、販売時間と同時に購入!
運がよければ、限定品を購入することができます。
ラッピングストア cotta(コッタ)
ざっと探した限りでは、現在、在庫のあるネットショップは非常に少ないです。
ラッピングストア(コッタ cotta)では、以下の型が販売されているようですが、恐らく在庫はそう多くないんでしょう。
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ママパン
製菓・製パン材料が豊富にそろっているママパン/ママの手作りパン屋さんも、いくつか在庫があるようです。
ふく子も持ってるマロン型。
本当に栗みたいなケーキが焼けます。
ちょっと珍しいシュトーレン型なんてのも取り扱いがあります。
これを使うと、形の整ったシュトーレンを作ることができますよ。
評判の良いミニクグロフ型も、今なら在庫があるようです(2020年9月7日11:30現在)。
かっぱ橋 浅井商店
かっぱ橋 浅井商店も、少し在庫を置いてくれています。
定番のコキーユ型。
ぷっくり可愛らしいホタテ型のマドレーヌが作れます。
プロフーズ
材料系がメインのプロフーズでも、千代田金属の取り扱いがありました!
この型も一時期ブームになりました。
ふく子も持ってます。
スタイリッシュかもしれんが、とても不安定なケーキが焼きあがります(;´∀`)
お菓子作り初心者にはお勧めしません。
I’sキッチン
スリムパウンド型よりも、I’sキッチンで取り扱ってるこちらの型の方がおすすめ。
正規商品だけど、千代田の刻印は入ってないとのこと。
馬嶋屋菓子道具店
浅井商店と並ぶ有名店、馬嶋屋菓子道具店では、オリジナルのコラボ商品が販売されています。
和菓子にも使えそうな、上品な型。
欲しいなと思いつつ、なかなか買えずにいます。
Amazon
Amazonでも、何店舗かで取り扱いがありました。
ただし、中には業務用のものを販売している場合がありますので、よく確認してから購入してください。
chiyodaにこだわらなくても、優秀な型はあるよ
千代田金属の型でなくても、今は各社シリコン加工の素晴らしい型を販売しています。
例えば、かっぱ橋 浅井商店のスーパーシリコン加工の型。
焼き上がりはつやっつや。
これが本当ならお買い得よね。
クオカで人気のcuoca×chiyodaの肉球型は9570円。
ちょっとだけフォルムは違うけど、こっちなら4378円で買えちゃいます。
天板タイプは収納場所に困るけど、浅井商店の肉球型は個別タイプもあり。
松永製作所の商品も、レビューも良くて使いやすそう。
取り扱いは、馬嶋屋菓子道具店。
見た目はchiyodaとそう変わらないけど、価格は5000円以下。
お求め安いです。
ミニ食パン型もあるみたい。
空焼き不要は嬉しいですよね!
この通り、今は各社が工夫して努力して、使いやすい型を販売してくれています。
色んな型を使ってみて、ご自身の好みのものを探してくださいね。
コメント
TOMIZでCUOKA×chiyodaのマドレーヌの型を購入したかったのですが結局購入できず、cottaでchiyodaのマドレーヌの型を購入しました。よく調べもせずに購入したので後者のほうが偽物かもと思い調べていたらこの記事にたどり着き、二つの商品は同じものだということが分かり安心しました。また、型を長持ちさせる方法も参考になりました。ありがとうございます!
ToU様、コメントありがとうございます。
お役に立てて嬉しいです。
せっかく購入した型ですから、長持ちさせてお菓子作りを楽しんでくださいね(*´▽`*)